日之丸記

気になったコト、記事にしてマス

FF7R考察【尾目我之記録㊤】

発売から一年が経った

FINAL FANTASY VII REMAKE』

 

今回はその作中に仕掛けられた謎や伏線について記事にまとめてみた。

 

※この記事には『FINAL FANTASY VII REMAKE』、『FINAL FANTASY VII』及びその設定資料やコンピレーション作品のネタバレを含みますので興味のある方のみご閲覧下さい。

 

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 別ルート

まだ『FINAL FANTASY VII REMAKE』(以下FF7R)が発売される前、巷ではこんなうわさが囁かれていた。
 
「別ルートが存在するらしい」
 
このうわさのきっかけとなったのが、発売前に公開されたFF7RのCMだ。
 

 
その構成はちょっとしたドラマのようになっており、俳優・窪田正孝が演じる会社員の『水島』がFF7に興味をもつところから始まる。
 
 
世間がリメイクの発売を待ち望む中、水島はまだFF7を体験したことがなかった。
 
ある日、水島は社内でFF7の話題が出たことを森田望智演じる彼女役の『カナ』に伝えると、カナはFF7の主人公『クラウド』と水島の雰囲気がなんとなく似ていると茶化してきた。
 
それから水島は、自分がそのゲームのキャラクターと本当に似ているのか気になりだし、クラウドのことを調べ始めるようになる。
 
その後、水島は待ち合わせたバーでカナに『ナイツオブラウンド』と呼ばれる召喚獣について聞こうとしたが、話の途中でいきなり謎の男が口を挟んできた。
 
男はわざわざ持ち歩いていた攻略本(FF7解体真書 ザ・コンプリート)を取り出すと、FF7の熱狂的なファンであることを明かす。
 
そんな中、水島がポツリとつぶやく。
 
「なんかね、別ルートがあるらしいよ」
 
その言葉に男は 「そんなものはございません!!」 と否定するが、それは1997年に発売されたオリジナル版のことであり、これから我々の元には2020年のFF7がやって来るのだと男は声高に主張した。
 
 
 
 
 
 …このように発売前から別ルートについて触れられていた『FF7R』。
 
そんなFF7Rが持つ、他の作品にはない新たなゲームの可能性を感じた筆者は「興味ないね」と無視することはできなかった。
 
 
実際に過去は変わっているのか、それとも変わっていないのか。
 
今回の記事では、その別ルートに焦点を当てながらFF7Rが ”どうなるのか” を考察していく。
 
 
 
 
 COLUMN 

 

ちなみにその後、2人は約束通り
FINAL FANTASY VII REMAKE』を
体験できたようだ。

 

 

 

 

 

 オープニング

まずはリメイクの冒頭に流れるムービーに注目してみた。

 

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実は、このムービーは原作と違う展開から始まる。
まず荒野に黒い鳥が現れ、ミッドガルへ向かって飛んでいく姿が映し出される。

 

 

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原作でのゲーム開始直後のムービーは、最初に広大な宇宙が映し出され、その暗闇の中からエアリスがライフストリームの光に照らされながら登場するといった流れなのだが、リメイク版ではなぜか荒野のシーンから始まる。

 

 

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黒い翼が示すもの…

FF7を体験したことがある方なら身に覚えがあるかと思われるが、これは主人公『クラウド』の宿敵である『セフィロス』の思念や意志を暗示しているものだと考えられる。


そしてこのムービーは、それが物語冒頭の時点から既にミッドガルに干渉し始めている様子と捉えることができる。


原作でのセフィロスは本編が開始される5年前にニブルヘイムの魔晄炉でクラウドの手によってライフストリームの中へ落とされている。


その後、彼は北の大空洞で肉体を再生させつつ、本編開始後は神羅ビルから脱走したジェノバの細胞を操り、クラウドたちの前に自らの姿を幻影として出現させていた。

 

この黒い翼を持つ鳥もセフィロスを象徴した存在なのかもしれない。

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 ミッドガ

 

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 ムービーはその後、しばらくミッドガルに暮らす人々の様子を映し、やがてエアリスが祈りを捧げているシーンに移り変わる。

 

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パイプ管から漏れ出るライフストリームに向かって何かを祈っているエアリス。


一見すると、この場面は原作通りのように思えるが、彼女が立ち上がった後の展開が原作とは異なる。

 

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突然、何もない路地裏の方へ振り返るエアリス。そして逃げるようにしてその場から去る描写は、まるで何かの気配を察知したかのようであり…

 

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その直後、通行人にぶつかってしまうほど気を取られていた様子から、エアリス自身が初めて見る得体の知れない何かがそこに存在していたことが窺える。


その何かは後に登場する運命の番人『フィーラー』のことだと思われるが、改めて見返してみるとフィーラーはまだ始まったばかりのこの時点で既に存在していたことが分かる。

 

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 そして空を見上げるエアリスからズームアウトしていき、魔晄都市ミッドガの全貌が映し出され、『FINAL FANTASY VII REMAKE』のタイトルロゴが表示される。

 

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ここから壮大なFF7Rの物語が幕を開けるわけだが、本当に注目すべきなのは、ここまでの間に一瞬だけ映る時計塔の時刻だ。

 

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拡大してみると長針と短針が重なった22時55分頃を指しているように見える。

 

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ちなみに原作の同じシーンの時刻は0時10分くらいを指している。

 

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そしてこのムービーの後、壱番街の駅構内で見られる電光掲示板には次の列車の時刻が21時18分となっていて…

 

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駅付近に建てられている時計塔の針は21時10分くらいを指している。

 

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ちなみにLOVELESS通りでエアリスと解散してから再び時計塔の時刻を見ると23時5分くらいになっている。


これらの情報から、リメイクは原作とは異なる並行世界、或いは別の時間軸の世界線でだと考えることができる。


さらに、リメイク内でも時間の矛盾が生じているようであり、時系列をまとめてみると……

 

 

時系列 出来事

21時10分頃

 

22時55分頃

 

 

23時05分頃

クラウドたちが壱番街の駅に到着

※この間に壱番魔晄炉爆破作戦が行われる。

エアリスが空を見上げる

(ムービー内での壱番魔晄炉はまだ稼働しているように見える)

※この間に壱番魔晄炉が爆破される

クラウドがエアリスと出会う

 

という流れになり、壱番魔晄炉の爆破から8番街のLOVELESS通りまでわずか10分足らずクラウドが移動できたとは到底思えない。

※魔晄炉内からの脱出でも最短(RTA)で約5分はかかる。

 
 

演出上のミスかもしれないが、ムービー内とその後に登場するエアリスはそれぞれ別のエアリスであるという可能性が出てきた。

 

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 忠犬スタンプ

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 忠犬スタンプとは戦時中に神羅が作り出したとされるリメイクから登場するマスコットキャラクターである。


ミッドガルの様々な場所で、壁に描かれた忠犬スタンプのイラストを見ることができる。

 

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作中で初めてその名が出てくるのは、壱番魔晄炉に潜入中のバレットが叫ぶこの一言からだ。

 

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この時、アバランチのリーダー『バレット』は元ソルジャーであるクラウドに向かって、神羅に対する未練がまだ残っているのではないかと疑い、作戦に協力的じゃない彼の態度を見て「忠犬スタンプかよ」と言い放つ。

 

しかしその直後、クラウド謎の頭痛に襲われる。

 

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この頭痛の原因はクラウドの体の中に埋め込まれているジェノバ細胞によって彼の記憶に矛盾を生じさせないために、今の彼の人格にとって都合の悪い記憶を封じ込める働きが作用しているからだと解釈できる。


すなわち忠犬スタンプという存在は過去のクラウドと何らかの接点があり、この時点でそれにまつわる記憶を思い出してしまえば、彼の中で矛盾が生じ、人格が破綻してしまう可能性があるほどの物語的にも重要な役割を担うキャラクターだと考えられる。

 

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 壱番魔晄炉爆破作戦

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作中におけるバレット率いるアバランチの初となる作戦、『壱番魔晄炉爆破作戦』はリメイクだと重大な新事実が判明される。

 

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魔晄炉内の最初の関門であるガードスコーピオンを撃破後、クラウドたちはジェシーが作った爆弾を魔晄炉に設置するのだが、その爆発の威力が原作と比べてかなり小規模なものになっていたのだ。

 

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監視カメラの映像から見ても被害はほとんどなさそう

更にはその様子を神羅カンパニーの社長である『プレジデント神羅』と治安維持部門統括の『ハイデッカー』が監視していたようで、魔晄炉内の兵器を遠隔操作して意図的に魔晄炉の爆破を助長していた。

 

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 ちなみにこの時ハイデッカーはしれっとスマホのような操作端末を使用している。

 

原作FF7の2年後を描いた映像作品『ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン』(以下FF7AC)ではクラウドがやっとガラケーを所持するようになるのだが、リメイクだともうスマホが出てくるのは時代の流れを感じる。

 

(実際、神羅にはスイーパーのような自律型の兵器を造れるほどの科学力があるのだからスマホぐらいあってもおかしくないのかもしれない)

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そして魔晄炉内で暴れた兵器によって壱番魔晄炉は大爆発を起こした。

 

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八番街へ逃走中のバレットたちはこの爆破の威力が想定を上回っていると指摘しているが、ジェシー曰く今回の爆弾は作戦の指示通りに作製したものらしい。

 

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また、この時点でジェシーは気化した魔晄によって誘爆したからだと仮定していたが、後に七番街行きの列車の中でそもそんなことは作戦に想定されているはずだと否定している。

 

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ちなみに逃走中にも魔晄炉を爆破した時と同じ形状の爆弾を使用して瓦礫を吹き飛ばすシーンがある。

 

つまりジェシーの作った爆弾の威力はもともとこの程度だったということになる。

 

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 壱番魔晄炉の大爆発は、実際には神羅の策略によって引き起こされたもの。

 

これは原作では描かれなかった新たな解釈となるかもしれないが、爆弾の威力に関しては疑問が残る。

 

ファイナルファンタジーVII アルティマニアオメガ』という攻略本に掲載されている小説『星を巡る乙女』では、エアリスがアバランチのメンバーと再会する様子が書かれているのだが、その際にジェシーは今回の作戦について語っている。

 

 もともと壱番魔晄炉爆破作戦は現在より過激だった旧アバランチで立案されたものであり、コンピューターに詳細な爆破計画が残されていらしい。

 

そしてあの計画の本当の目的は魔晄炉を使えないようにすることだけではなく、大勢の犠牲者を出すための恐ろしい作戦だったという。

 

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しかし原作を振り返ってみると、計画にある指示の通り爆弾を作ったという設定はリメイクと同じようだが、小説にも記載されているようにあの爆弾は魔晄炉が大爆発するほどの強力なものだった。

ということは結果的には原作通りの展開になったが、爆弾の威力が小規模になっていることから、リメイクではアバランチの作戦自体が変更されている可能性がある。

これはつまり、物語開始以前の過去の出来事も改変されている可能性があり、本編の序盤である壱番魔晄炉爆破作戦からリメイクが原作とは異なる別の世界線だったという証拠となる出来事が示されていたことになる。

 

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 セフィロス

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壱番魔晄炉爆破後、8番街の街中でクラウドが唐突に何かを思い出す。
爆破の被害で燃える建物、その崩壊から逃げ惑う人々。

 

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これらの光景はかつてクラウドが体験したニブルヘイムの惨劇を思い出させ、その元凶が彼の前に現れる。

 

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原作でセフィロスが一番初めにクラウドたちの前に現れるのは、『ジュノン』から『コスタ・デル・ソル』へ航行中の運搬船の機関室である。

 

この時のセフィロスは本体ではなく、ジェノバが擬態した姿だった。
セフィロスの本体とはその後、北の大空洞で対峙することになる。

 

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早すぎるセフィロスの登場はクラウドの記憶に影響を及ぼしているようで、彼との会話シーンでクラウドは自分の手でセフィロスをあやめたと発言している。

 

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原作だとクラウドは、ミッドガル近郊にある『カーム』の街で彼の回想とともに過去の出来事を語っており、その時点での彼の記憶はニブル魔晄炉でセフィロスと対峙したところで終わっている。


その後、クラウドがどのようにしてセフィロスと決着をつけたのかは覚えていなかった。

 

しかし、リメイクでは彼の記憶に変化が起こり、原作より多くの記憶を思い出しているように見受けられる。

 

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セフィロスが目の前に現れた後、クラウドを操作して路地裏までセフィロスを追いかけることになるのだが、その道中のクラウドの動きは明らかに鈍くなり、ジェノバによって起こる頭痛の時と同じように度々画面が緑色に点滅し視界がゆがむ描写がある。

 

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恐らくこの間にクラウドは、原作のカームでの回想時に忘れていたとされるセフィロスとの決着の記憶を思い出していたのだと思われる。

 

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この時の会話で特に重要視すべきなのが、セリフとして表示されないセフィロスの頷き

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ほぅ…

 

原作の流れから考えると、セフィロスがここでクラウドにわざわざ軽く驚いて見せる必要はない。

 

この頷きはまるで「もうここまで思い出しているのか」と、自身の姿を原作にはない場面でクラウドに見せたことで、彼の記憶にどのような変化が起こるのか試したような言い方に聞こえる。

 

これが仮に事実だとすると、リメイクでのセフィロス原作の流れを知っていることになり、この後の

 

「この星がしのうとしている
 悲鳴もあげず
 静かにゆっくりと
 私たちの星が消えてしまうのだ
 クラウド
 星がしねばこの艶やかに燃える
 おまえの故郷が消えてしまう…」

 

と語る彼のセリフは、原作とは違う形で星の終わりが訪れようとしていることが窺える。

 

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「なあクラウド力を貸してくれ
 なに簡単なことだ
 クラウド走るんだ
 逃げて生き延びて…」

そして何故かセフィロスクラウドに協力を仰ぎ、彼に生きることを要求している。

 

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これは要するに未知なる『第3の存在』によって星が滅ぼされようとしていることを示唆し、それを防ぐためにはクラウドの協力が必要になるのだと考えられる。

 

そして今後クラウドはその未知なる敵に命を狙われる、もしくは原作にはなかった何らかの要因によって命を落とす可能性があり、セフィロスはそれを回避させるために警告しているようだ。

 

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しかし、クラウドセフィロスの提案を拒み、バスターソードで切りかかるとセフィロスの姿は跡形もなく消え去り、クラウドが見ていたものは幻覚だったことがわかる。

 

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クラウド自身は魔晄に近づきすぎたことが原因だと思っているようだが……

 

 出会い

セフィロスの幻影が消え去った後、クラウドは8番街の駅へ向かう為にLOVELESS通りを訪れる。

 

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そこでクラウドは花売りの女性『エアリス』と出会うのだが、彼女の様子がなんだかおかしい。

 

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うっすらとした影のようなものが辺りを飛び回り、どうやらエアリスはそれらを振り払おうとしているようだ。

 

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よく見てみると、彼女の足元にその影のようなものがしつこくまとわりついている描写があり、これはまるで彼女をこの場に足止めしているようにも見える。

 

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しばらくすると、それらの気配が消え、エアリスがクラウドの方へと振り返った瞬間に再びセフィロスが現れる。

 

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セフィロスがエアリスの肩に手を置くと視界が一瞬緑色に光り、セフィロスが語り始める。

 

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「お前には誰も守れない
  自分さえもな」

 

セフィロスがわざわざエアリスとの出会いに合わせてクラウドの前に現れていることから、やはりこの言葉はエアリスの悲劇のことを言っているのだと推察することができる。


そして前述のセフィロス未来に起こる出来事を知っているという仮説がこの発言で裏付けられることになる。

 

また、続けて語る「自分さえもな」は今までの情報から推測すると、この先にクラウドが亡くなってしまう可能性を暗に示しているのではないかと思われる。

 

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しかし、先ほどまで協力を要請していた相手に不安を煽るような謎の発言をするというのは、少し違和感が残る。

 

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↑実際にクラウドもかなり怯えているようだ
 

それに加えて、ここで起こるクラウドの頭痛にも不可解な点が存在する。

 

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仮にこのジェノバ頭痛がクラウドの現在の人格を保つために、矛盾する過去の記憶を封じ込めようとして起こるものだとするなら、クラウドもエアリスに起こる悲劇 = 未来を知っている可能性がある。

 

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その後、エアリスの呼びかけで我に返ったクラウドは彼女から出会いを記念して黄色い花を渡される。

 

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 そしてしばらく2人の会話が続くが、それを遮るようにしてまたエアリスが何かに襲われ始める。

 

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エアリスが助けを求めようとクラウドの腕を掴んだ瞬間、それまで見えなかった黒いローブを被った幽霊のような物体『フィーラー』が現れる。

 

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飛び回るフィーラーに対して、エアリスは「これ なに?」と言っている。

 

どうやらこの時点でのエアリスはフィーラーのことを知らず、その存在に驚いているようだが、その後をよく見ると神羅兵が銃を構えて近づいて来ているのにも関わらず、彼女が何かを見つめているような描写がある。

 

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この時、神羅兵は「武器を捨てろ!」と叫んでクラウドたちに銃を向けているのだが、エアリスは上の空で別の方向を見つめているのだ。

 

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神羅兵にはフィーラーが見えていない様子

命の危機とも言えるこんな状況で彼女は一体何をしていたのか……

 

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その後、何かを悟ったかのように「いっかい解散」とクラウドに告げ、エアリスはフィーラーを引き連れてその場を去っていく。

 

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「やっぱりいっかい解散 またね」

これはまるで近い未来にクラウドと再会することを予告しているようであり、さらに直前までその存在を恐れていたフィーラーを自分に引き付けている。

 

この行為はエアリスの身に何らかの変化が起こったからだと考えられる。

 

エアリスはかつてこの星にいた古代種という種族の最後の生き残りで、星の声を聞くことができる『星読み』という能力を持っている。

 

したがって、このシーンでエアリスは自分の身の回りに起こっている事象に関する情報を星読みの能力を使い、星から、或いはフィーラーから直接読み取っていたと考えられる。

 

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そして、ここが作中におけるエアリスにとっての運命を変えた分岐点となり、以降の彼女が時折見せる、未来を知っているかのような言動の発端となったのだろう。

 

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まだ序盤の中の序盤だというのにこれほどまでの伏線が存在するFF7Rは、原作の流れを踏まえながらも、単なるリメイク作品ではない、という違和感を抱かせる

新たなゲームジャンルとしての可能性を感じる作品だと言える。

 

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その他にも作中ではまだまだ原作とは異なる展開や見落とすことができない興味深い出来事が起こるが、それらはまた近いうちに続編として記事にまとめていきたいと思う。

 

ひとまず今回の記事はここまでにして、FF7Rの発売一周年を祝うとしよう。

 

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